日本人が誤答しがちなイギリスのSituational Judgement Test(SJT)の考え方

こんにちわ! 才谷(@Saitani_UK)です。

今回はイギリス就職の中でも、大企業の新卒試験で実施されることが多いSJTについて簡単に紹介します。

※日本のSPI、Webテストと同じような位置づけですが、個人的にはSJTの方が難しかったです。

目次

はじめに

先日、中途採用のポジションに応募し、最終面接までいったのですが、「〇〇分野での実務経験が足りない」と言われ、Graduate scheme(新卒採用)に申し込むように言われました。

そのような訳で、これまでもいくつかのポジションには応募していたのですが、この会社がイギリスの新卒採用に応募した最初の会社になりました。

それで、応募をしてみたところ、”Situational Judgement Test”(通称SJT)を受ける必要があり、制限時間も無制限だったので、「わかんなかったら都度調べよう♫」的な軽いノリで受験し、結局ほぼ調べることもなく、SJTのスコアが足りず選考が終わってしまいました。。。

一日経って、悔しさを覚え、己の甘さを反省し、SJTについて少し研究してみよました。

日本語のサイトでは、あまり参考になるようなサイトがなかったので、今回記事にしてみようと思いました。

SJTとは?

SJTは、直面する可能性があるビジネスシーンにおいて、どういった判断をするのかを評価するテストです。

上記のような質問を英語では”Behavioural question”と言います。一方で、「実際に何かしらのスキルを発揮した例を教えてください」的な質問はCompetency questionと言われます。

SJTにもいくつか種類があるようですが、この記事では私が行った4つの選択肢から「最も望ましい選択」と「最も望ましくない選択」の両方を選択するタイプのSJTを例にSJTのコンセプトを少し把握してもらえたらと思います。

様々なSJTがあるものの、根本的な考え方は大差ないと思いますので、SJTを受験する可能性のある方は参考にしてみてください。

SJTが難しい理由

SJTで難しい質問というのは、4つの選択肢が明らかにこれは違うと思えるものがない場合や、AとBどっちの方が望ましいのか判断ができない場合だと思います。

またSJTによっては、制限時間が設けられており、制限時間がかなり短いように感じます。

この記事を記載するために制限付きのSJT5回(1回10分)×6問=30問解きました。(弱小ブログの謎努力)

というのも質問(直面する可能性があるビジネスシーンの条件)が6行記載されていたり、選択肢も各3行程度記載されていたり、問題や選択肢を理解するのに時間が掛かってしまうからです。

SJTは、主に新卒応募者が多い会社でスクリーニング(書類審査)の一環として実施されるケースが多いように思います。

私はいくつか中途採用の試験を受けたことがありますがSJTを受けたはありません

その理由は、恐らく中途採用で入社した人と、新卒で入社した人では、直面する可能性があるビジネスシーンで求められる対応が異なるからだと推測しています。

だからこそ、日本で実務経験のある人、多少マネジメント経験がある人でSJTを受験する方は多少準備が必要だと思います。

著作権の問題があり、問題をコピペすることができないので、カジュアルな日本語でいくつかの問題のポイント(優先順位)だけを紹介します。

SJTの突破のポイント

怒っているお客さんへの対処

SJTでは、自分は何もしないで他の同僚に頼る的な選択肢は「最も望ましくない選択肢」であることが多いです。

しかし、この問題では怒っている人に「あなが怒っているのはわかってます」とか「落ち着いてください」という回答が「最も望ましくない選択」でした。

限られた時間内でどのようにあなたの成果を会議で伝えるか?

一つ前の問題で説明した通り、何もせずに最初に誰か(上司)に助けを求めるような選択肢は「最も望ましくない選択肢」でした。

限られた時間内に成果を報告できないだろうと思われる選択肢もありましたが、その選択肢と比較しても、いきなり誰かに頼る選択肢(どうやったら時間内に発表ができるかを聞く選択肢)よりは良いようです。

「あいつと仕事する時気をつけろよ」って上司に言われた時の対応

この問題は個人的に難問でした。。。社内の関わったことのない人に対して、先入観を持つこと、特にこの上司にその人の悪い情報をさらに追及して聞くことが「最も望ましくない選択肢」でした。

新しい人と仕事をする際に、その人について情報収集することは、衝突を避けたり、良い関係を築くためにも良いのではないかと思いますが。。

ちなみに「最も望ましい選択肢」は、上司の忠告に感謝し、「Open-mindedで接してみます」と返す選択肢でした。

有益な最新情報(成果)を社内で共有する方法の提案

理由もなく定期的にに情報交換する回数を決めることがあまり良くないようです。(社内で年間数回の技術交流イベントを開催する等)

一方で、問題認識をしたら、すぐに行動(情報交換の場を用意)する選択肢が「最も望ましい選択肢」でした。

「最も望ましくない選択肢」は、成果をサーバー上のみで共有という選択肢でしたが、それだけでは目的である「有益な最新情報(成果)を社内で共有する」目的が十分に実現できないということなのかも知れないです。

仕事と学業の両方が忙しい時に、新たに仕事を頼まれた場合

「最も望ましい選択肢」は、両方をなんとかこなす選択肢でした。(「いや、できんのかい!」と私は思いました(笑))

一方、「最も望ましくない選択肢」は、恐らく、”First-in-First-out”な考え方に反するものなのかなと思います。

つまりは、この質問では学業の課題は元々あったのに、新たに仕事を頼まれたからといって、優先順位を変えてはいけないということなのかも知れません。

なので、課題をやらないよりも新たな仕事は断った方がましなようです。

チームメンバーに手柄を横取りされた場合

この事実をメンバー全員に会議等で伝えるとチームの雰囲気が悪くなる可能性があるので、マネージャーだけに伝えるのが「最も望ましい選択肢」でした。

この質問で大事なのは、自分が貢献した部分については必ず主張しなくてはいけないということです。

この問題での「最も望ましくない選択肢」は、こういうことが今回初めて起こった場合は目を瞑るという選択肢でした。

あなたが先生で授業中に生徒が授業を聞かない時

なんとかして、生徒を授業に集中させることが大事なようです。

怒鳴ってでも生徒の集中を集めるのが良いようです。

「最も望ましくない選択肢」は、やはり何もしないことです。(今日だけなら仕方ない的な選択肢でした)

まとめ

SJTで「最も望ましい選択肢」と「最も望ましくない選択肢」をどのように考えればよいのかをポイントだけ説明しました。

一般に、最も望ましくない選択肢が、「何もしないこと」その次に望ましくないのが「まず最初に他人(上司)に頼ること」という順なのかなと思います。

一方で最も望ましい選択肢は、「目的がはっきりしたら即行動」「与えられた業務はできるだけ両方こなす努力をする」「手段(怒鳴る等)が良くなくても、目的を達成することが重要」の順なように思います。

この記事を参考にしてもらい、SJTを突破できる日本人が少しでも増え、結果的に日本から海外に就職できる人が増えていくことを願っています。

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この記事を書いた人

日本生まれ日本育ちの才谷です。
国内外の旅行(バックパッカー)、英語学習、留学、海外就職について記載しています。現在は国際機関への就職を目指しています。

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